一章











ラグナロク オンライン 悠久の旅路


一章
















予定通り、増援部隊統括司令は俺たちの要求を否定


俺たちと俺の意見に賛同してくれたギルド3つの面子はすぐに準備してモロクに向かった

「モロクまであとどのくらいなんだ?」

馬車を走らせながらフォンロンは隣にいた別ギルドのマスターと状況分析していた

「あと30キロ・・・馬車を飛ばして3時間ってところだ、この馬車がいくら砂漠対策しているとしてもスピードは落ちるさ」

「そうか、さっきモロク近郊にいる仲間の一人から伝書鷹から連絡があった【モロク周辺に敵軍30万が潜んでいるそうだ】」

「30万か・・・その口ぶりからするとモロク守備隊は気づいてないようだが?」

「その通り、今知り合いの冒険者とかに渡りをつけてるとこさ」

「どのくらい集まりそうだ?」

「よくて8万 下手すれば2〜3万ってところだ」

「モロク守備隊とたしても敵軍より下か  きついな」

この男の言うことも最もだ、モロクにいる魔物は強い魔物が多くもし北の魔物が同数で攻めてきたとして北を追い返すことが出来てもモロクでは負ける確立のほうが高いのだ

「・・・・・お互い仲間のために生き残ろうな」

「ああ、お互いにな」

そういって俺たちは握手をした  これがこの男と会った最後だった










砂漠の都市 モロク


モロク駐在軍作戦司令部

「現在の状況は?」

「つい先ほど敵が東門と西門に同時に攻撃を開始しました、すぐさま迎撃しておりますが難航しております」

「ふむ、物資はどのくらい持ちそうだ?」

「大体3ヶ月、早ければ一ヶ月半です」

「中央司令部に救援要請は?」

「なんの連絡も・・・恐らく救援要請を願いに言った兵や伝達しようとした鷹はやられたのかも」

その言葉に、会議は暗い影を落とした

「前にこちらに向かっていた第38増援部隊の安否は?」

「不明です」

「生き残ってくれていればいいが・・・」


するとそこへ


「伝令!」

「なにごとか!」

傷ついた兵士が一人作戦司令部のテントへと入ってきた

「南より敵の増援部隊が到着!現在進撃を開始しました!・・・・グッ・・・」

兵士はそれだけ言うと力尽き倒れた。
良く見ると兵士の背中には無数の矢が刺さっている よく生きていたものだ

「閣下」

「わかった、モロクにいる兵9万を南に回せ、打って出る」

「了解!」

そう言い閣下を残し全員がテントより走り去った


「・・・・・・」

おそらく・・・モロクは落ちる

グラエスはそう思っている、だが・・・

「ただで負けはせぬ」

彼の瞳はまだ諦めていなかった














再びフォンロンたち




「見えた!モロクだ!」

誰かがそう叫んだ

たしかにモロクが見える、だがその周りの沢山の黒い影が埋め尽くしている

「ちっ、止まれ!」

フォンロンの大声によりすぐさますべての馬車は止まった

「何故止める!モロクはすぐそこなんだぞ!」

フォンロンの後ろにいた別ギルドのメンバーが騒ぎ出した

「馬鹿かお前は!あんなとこに馬鹿正直に突っ込んだら死ぬだけだぞ!」

「我ら討伐隊が簡単に死ぬものか!」

「我ら増援部隊が壊滅的被害を受けたのを忘れたのか!」

フォンロンの言葉に冷静さを取り戻し静かになった


「ゆー、我らの仲間はどこに集まってる?」

「現在、モロク南西のオアシスを中心に集結中 現在およそ7万」

「よし、すぐにそこに向かう 進路を南西のオアシスに向けろ!」

フォンロンの合図に馬車は一斉に進路を変えオアシスに向かい始めた



















つづく